東証プライム上場 ゲーム会社時価総額ランキング
東証プライム市場に上場している家庭用ゲーム関連企業を10社ピックアップして2023年9月1日現在の株価で時価総額をランク付けしました。
SBI証券や楽天証券は10月から国内株式売買手数料無料化を打ち出しています。
これまで100株単位でしか投資できなかった為、対象外としていたコツコツ投資家にとっても大きなチャンスです!
勘違いされている方も多いようですが
時価総額=株価×発行済み株式数
なので 株価が高い企業=時価総額が高い ではありません!
それらを踏まえた上でランキングをご覧ください。
※発行済株式数等いくつかの指標で端数処理を行っていますので大体で考えていただけると幸いです。
※年間配当とは配当基準日に保有していると貰える1株当たりの金額の事です、一年間持ち続けると貰えるお金ではありません。又、決算短信等による予想値の為変動する恐れがあります。
※スマホゲームがメインであるガンホーやミクシーは今回対象外とさせていただいてます。
1位 ソニーグループ(6758)
時価総額 15.8兆円 株価 12,535円 発行済株式 12億6100万株
2位以下を大きく突き放しての第1位はソニーグループの15.8兆円!
ゲーム企業に限らず東証上場企業全体でもトヨタの約42兆円に次ぐ第2位で老舗テック企業の強さを見せました。
今年度の第1四半期決算短信によると部門別ではゲーム&ネットワーク部門の売上高が7,719億円と前年同期比プラスになっているものの、営業利益は492億円と為替差益を含んでも36億円のマイナスとなっています。
Bungieの買収コストがマイナス要因としと記載されているが、PS5本体の利益率の悪さも原因の一つと考えられます。
最近ではPS5の販売台数が北米市場を中心に好調ではあるものの、サイズの大きいPS5は単体での原価率だけでなく輸送コストも高くなるため、噂されている新型でどれほど改善がみられるかがキーポイントに。
その他部門も細かく見ると長くなってしまうため、ここでは割愛させていただきます。
予想年間配当 75~85円
テック企業は余剰利益を配当ではなく成長投資に使う傾向が強い為、ソニーGも配当利回り0.64%と低くなっています。
IR情報 https://www.sony.com/ja/SonyInfo/IR/
しかしここ数年は増配を続けている上、株主優待制度によってソニー製品をお得に購入できますのでソニー製品が好きな人は株価と相談して購入するのも良いのではないでしょうか。
優待情報 https://www.sony.com/ja/SonyInfo/IR/faq/stock_general.html
2位 任天堂(7974)
時価総額 8.14兆円 株価 6,268円 発行済株式 12億9869万株
子供からお年寄りまで幅広い人気を集める任天堂が第2位にランクイン!
直近では映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』のヒットに代表されるようにゲーム分野だけでなくコンテンツを幅広く使ったビジネスにシフト。
かといってゲーム事業がおろそかになっているわけではなく5月に発売された『ゼルダの伝説 ティアーズオブザキングダム』『ピクミン4』等まさにスイッチ世代の集大成と言った傑作も生まれている。
だからこそ投資家にとってもゲーム好きにとっても気になるのはニンテンドースイッチの次のハードがいつ発売されるのかだ。
前年同期比で減収減益ではあるものの潤沢なキャッシュフローに新たな開発塔の整備などこれまでにない大型投資を行っている為、次世代機のヒット次第で株価は数年後大きく跳ね上がる可能性もある。
直近の株価は2021年の高値に近い水準であるものの為替の影響が大きい為注意が必要。
ただ、これからはキャラクターやコンテンツを使ったゲーム以外の分野も成長が期待できるため、ゲーム依存度はより低くなり安定推移の可能性も。
2022年10月の株式分割に伴い購入に必要な金額が1/10と大幅に引き下げられた為、投資しやすくなりましたが現状でも最低で63万円と手が出しにくい価格であるのは確かです。
1株単位で投資できる証券会社をうまく活用しましょう。
予想年間配当 147円
配当利回り2.35%と悪くない数字ではありますがここ数年の株価の停滞を考えると、短期投資家にとっては優良とは言い切れません。
ただし、上記でも述べましたが次世代ゲーム機等これから数年で大きな変化は確実にありますので長期目線で保有するのは有り。
円高へシフトしたり短期的に株価が下落する恐れは十分ある為、投資する際は必ず損切ポイントを決めましょう。落ち切った後、上がるときに買い直せばよいのです。
残念ながら株主優待は有りません。
IR情報 https://www.nintendo.co.jp/ir/index.html
3位 バンダイナムコホールディングス(7832)
時価総額 2.25兆円 株価 3,372円 発行済株式 6億6,600万株
第3位は数多くの人気IPを保有するバンダイナムコがランクイン。
ソニーや任天堂のようにゲームハードビジネスこそ行っていないが、ゲームだけでなく玩具やアミューズメント施設等、IPを活用するビジネスにおいては上記二社のお手本になる企業。
デジタル事業では減収減益となっているが、前年同期には人気タイトルである『ELDEN RING-エルデンリング(開発フロム・ソフトウェア)』の発売が売上・利益をけん引した為で、今期もしっかり26.6億円の黒字ではある為心配する必要はない。
特筆すべきはトイホビー事業、円安を背景に原材料価格や燃料価格が高騰する中で営業利益236億(前年同期比64.5%増)としっかり利益を出している事で、コンテンツを生かしたビジネスがいかに重要かを物語っている。
ゲーム好きである程、新作ゲームの粗やDLC商法等が気になって正しく評価できなくなってしまうが株価はコロナ前の2倍になっており、投資家として冷静に考えると魅力的な銘柄と言える。
予想年間配当 20~69円
4月に1:3の分割が行われた為、若干分かりにくくなっているが金額としては昨年の配当水準はほぼ変わらず。
ただし業績次第では69円を下回る可能性もある為、配当金狙いの投資は注意が必要。
IR情報 https://www.bandainamco.co.jp/ir/index.html
株主優待あり!
株式分割に伴う優待内容の変更がある為、投資する際は注意してください。
https://www.bandainamco.co.jp/ir/stock/treatment.html
4位 カプコン(9697)
時価総額 1.66兆円 株価 6,287円 発行済株式 2億6,650万株
第4位はストリートファイター6の発売が記憶に新しいカプコンがランクイン。
ちなみにカプコンは決算発表を新設にyoutubeに乗せてくれているので興味がある方はぜひご覧ください。
決算説明で述べられている点を要約すると前年同期比で増収増益。
アミューズメント事業はコロナ前の水準へ戻っており客単価も増加傾向。
デジタルコンテンツ事業は『ロックマンエグゼ アドバンスドコレクション』『ストリートファイター6』等新作の好調、旧作も『バイオハザードRE4』を筆頭に好調で増収増益。
決算短信では述べていませんが近年カプコンでは幅広いプラットフォームへコンテンツを供給する方針を打ち出しており、PC版の比率が年々高まっているのは間違いないので特定のハードの販売不振に振り回されないのは大きな強みであると言えます。
予想年間配当 54~59円
増収増益ながらも増配予定なしは強気ともいえるが、株価は2020年3月と比べると4倍になっており、業績のみならずチャート形状も上昇を示唆。
プラットフォームの多角化戦略は多くのユーザーにリーチしている為、セールを中心に新規プレイヤー獲得を続けまだまだ成長が見込まれます。
株主優待はありません。
5位 コナミ(9766)
時価総額 1.22兆円 株価 8,473円 発行済株式 1億4,350万株
第5位はパワプロシリーズでおなじみのコナミ。
近年では家庭用ゲ―ムで存在感が弱まってきてますが、『桃太郎電鉄シリーズ』や『パワプロシリーズ』等定番を長いスパンで販売。
新作のリリースペースは上位企業に比べると遅めで過去IPの活用も十分とは言えないが、パチスロ事業を中心にコンテンツ売上は好調。
他のゲーム会社との一番の違いはやはりスポーツクラブ運営を中心としたスポーツ事業です。
コロナ過において多くのスポーツクラブが苦戦しましたが、5類への移行とともに活気が戻り第2四半期にかけて新規店舗をオープンさせるなど攻勢。
同じくアミューズメント事業も回復傾向でしっかり増収増益。
※以下超個人的感想 参考にしないで下さい※
以前はリズムゲームと言えばビートマニアを筆頭にコナミが主流だったが、初音ミクから始まりチュウニズムやmaimaiの登場によって徐々に主役の座はセガに。
筆者の好きだったjubeatは今ではラウンドワンでしか見かけず…
他社のように育成システムやカードシステムの導入が必要とは言わないが、スマホ向けやsteam版を出すなど幅広い層にリーチしたうえで、ゲームセンターへの新規同線を確保しない限りユーザーの高齢化、筐体の撤去の悪循環を止めるのは難しい。
以前よりゲームセンター自体の敷居は低くなっている為、いかに触ってみたいと思わせるかが大事でしょう。
予想年間配当 124円
株主優待もなく配当利回り約1.46%で今一つ、購入する決め手に欠けるが安定性は〇
IR情報 https://www.konami.com/ir/ja/ir-data/
6位 コーエーテクモ(3635)
時価総額 7656億円 株価 2,278円 発行済株式 3億3,609万株
6位にランクインしたのは『無双シリーズ』や『アトリエシリーズ』で有名なコーエーテクモ。
各タイトルの販売本数こそAAAタイトルに劣るものの一定の売り上げが見込める上、人気シリーズの続編や外伝を毎年コンスタントに出すなど市場に対して存在感を常にアプローチしている。
無双シリーズのシステムを軸とした他社作品とのコラボも多数ある為、自社だけでなく他社IPの活用の点では高く評価できる。
株価はコロナ前の水準と比較して約3倍になっているが、今年に入ってからは横ばいが続いており投資タイミングとしては微妙な所。
予想年間配当 50円
年間配当利回りは約2.19%。
株主優待は対象商品の中からではあるが新作1本、旧作3本まで40%引きで購入できる権利が貰える。
残念な事にタイトル数が少なく、ファンであれば購入済みであろうことが難点。
IR情報 https://www.koeitecmo.co.jp/ir/
7位 セガサミー(6460)
時価総額 7059億円 株価 2,926.5円 発行済株式 2億4,122万株
7位は一部に熱狂的なファンを抱えるセガサミー。
エンタテイメント部門のセガで現在の主力タイトルは『龍が如くシリーズ』と子会社のアトラスが開発する『ペルソナシリーズ』、最近では再び『ソニックシリーズ』にも力をいれて既存IPをいかに効率に活用できるかがこれからの鍵になる。
実はサミーが担当するパチンコ・パチスロの遊技機部門の方が利益率では高いが、これから先パチンコ市場が拡大する見込みが無い為いかにエンタメ部門を伸ばせるかが重要に。
ゲームセンター事業を撤退したのが正解だったかの答え合わせはまだまだ先になりそうだ。
予想年間配当 47円
配当利回り約1.61%
株価は2006年以来の高水準に到達したものの、8月1日に付けた高値3,184円からすでに400円近くも下落、2650円を割るとさらに下へ落ちる可能性もある為、投資の際は注意を。
IR情報 https://www.segasammy.co.jp/ja/ir/library/
8位 スクウェア・エニックス(9684)
時価総額 6109億円 株価 5,557円 発行済株式 1億994万株
8位はかつてのRPGの王様、スクエニがランクイン。
株価は2018年の年末につけた2563.5円から倍増、MMOタイトルで安定的な収益を上げているもののかつてのライバルたちに時価総額では大きく突き放される結果に。
国内では圧倒的な人気・知名度を誇った『ドラゴンクエスト』や『ファイナルファンタジー』も近年では存在感がすっかり薄くなってしまいました。
伸び悩む原因の一つはIP活用効率の悪さが起因していると考えられます。
人気タイトルである『FF7』や『ドラクエシリーズ』の名前を冠したスマホアプリはお世辞にも成功と言えないタイトルが多く、ブランド力が大幅に低下。
コンテンツのブランド力を上げるためには品質を担保したままリリースペースを上げるか複数のプラットフォームで提供するなど努力が必要。
果たしてライバルに追いつけるのか、それとも引き離されてしまうのか。
予想年間配当 97円
配当利回りは約1.75%
株主優待は有りません。
現状6月につけた7566円の高値から2000円近くも下落している為、投資のタイミングの際は十分な注意を。
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